コムズコラム

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2018.09.10

テレワーク・デイズを機にテレワークへの取組みを再考してみる


テレワーク・デイズを機にテレワークへの取組みを再考してみる

皆さん、ご存知でしたでしょうか。2018/07/23-27は、テレワークデイズでした。
このイベントを機に、弊社でのテレワーク事例とその効果について、まとめてみました。
以下の項目について、順を追ってご説明します。




1. テレワークデイズとは?

テレワークデイズとは総務省が主催する、テレワーク推進のための取り組みです。



今年、弊社は参加こそしなかったものの、この日程に合わせて社員にテレワークを推進する動きがありました。普段のオフィス(フリーアドレス)の在席率の平均は86%ですが、期間中は71%という結果となり、まだまだ僅かではありますが、普段より多くの社員がテレワーク制度を利用していたことがわかります。



2. そもそも、テレワークとは?

昨今、テレワーク制度を導入する企業も増加し、年々、耳にすることが多くなってきています。しかし、その定義を尋ねられると、意外と曖昧に理解していることも多いのではないでしょうか。
公式見解によると、

“テレワークとは、ICT(情報通信技術)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方です。”

とされています。その種類も、在宅勤務(自宅が職場)やモバイルワーク(サテライトオフィスやカフェが職場)、SOHOなど、多岐にわたリます。また、頻度に関しても明確な指標はないため、週1日から、ほとんど毎日など、企業によって様々です。それぞれの業務内容に適した形態を採用していると思われます。またテレワークを行うメリットとして総務省は、

◆少子高齢化対策の推進
◆ワーク・ライフ・バランスの実現
◆地域活性化の推進
◆環境負荷軽減
◆有能・多様な人材の確保生産性の向上
◆営業効率の向上・顧客満足度の向上
◆コスト削減
◆非常災害時の事業継続

などを挙げています。
テレワークが、単なる福利厚生の一環としてだけではなく、経営戦略的な位置付けと捉えられていることがわかりますね。
出典:総務省ホームページ
さて、これだけを見るといいことずくめな気もしますが、もちろんテレワークには、解決すべき多くの課題があります。故に、一度導入しても、廃止されてしまうケースも珍しくありません。いかに不便な点を解消し、テレワークの効果を最大限に高めることによって、生産性を向上させるか?これはテレワークを導入する全ての企業の共通の課題ではないでしょうか。以下では、弊社が発生する課題に対してどのように向き合っているか?という点について、具体的なツール名を挙げながらご説明させて頂きます。



3. テレワークに関する弊社(サービス企画部)の課題別取り組み

ここからは、課題別に弊社のサービス企画部による取り組みを紹介していきます。

課題その1:従業員の管理が大変・・・
目の前に社員がいないと、本当に仕事をしているのか、不安になりますよね。テレワークを行う上で、最もよくあげられる課題の一つが、このマネジメント面の問題です。

→ Slack+らくーざ+Google のコンビネーション技で解決!!


【らくーざ】

早速登場するのが、弊社の自社サービス、らくーざです。出勤時に、【在宅】の欄に着席することにより、勤務中であることを示すことができます。こうすることで、管理側が誰がテレワークを行なっているのかを一目で把握できるため、管理が容易になります。

【Slack】

Slackと呼ばれる業務効率化アプリで、出勤時はおはようございます、退勤時は、お疲れ様です、の投稿を行います。それだけ?と思われるかもしれませんが、これが意外と良いメリハリとなり、テレワークのリズムを作る良いきっかけとなります。また、部内全員が確実に定刻に確認する場なので、連絡事項や依頼ごとがあればこちらに記載することで、必ず確認されるという安心感があります。

【Googleアプリの活用】


Google Spread Sheet をタスク管理に利用。


Google Calendar をスケジュール管理に利用。

弊社ではG Suiteアカウント(法人向けのGoogleアカウントサービス)を活用して、テレワーク勤務者の業務内容をオープンにする取り組みを行なっております。スプレッドシートやカレンダーはクラウド上に保管され、いつでも簡単に、テレワーク勤務者の業務状況にアクセスすることが可能となります。

課題その2:チームプレイが滞る・・・
会議や打ち合わせが気軽にできない、というように、チームプレイへのハードルが高くなることも、テレワークの課題としては頻繁に挙げられます。私が所属するサービス企画部では、部の性質上、アイデア出しやそれらのブラッシュアップといった、コラボレーションが必須な作業が多々あります。その都度、使用するのがG SuiteのMeet、そして、MURALというツールです。

→ meet &(or) MURAL の有効活用で解決!!


【Meet by Google Hangouts】


リモートでの会議、打ち合わせはGoogleが提供するアプリの一つ、Meet by Google Hangoutsで行います。話し手が変わると、自動でカメラを切り替えてくれるのも良いところです。このMeetで重宝するのは、画面共有の機能です。これがあると、テレワークでも、隣で打ち合わせをしているのと変わらない感覚で情報共有ができますね。

【MURAL】

リアルタイムに同時編集ができるホワイトボードです。複数人でブレインストーミングなどのチームプレイを快適に行うことはもちろん、1人での使用も可能で、アイデアの整理やスケジュール管理にも使用できます。データはクラウド上に保存され、URLで気軽に共有が可能できるのもありがたいです。また、音声よりもタイムラグの悪影響を受けにくいので、個人的にはよりストレスフリーに使用できる印象です。Meetとの併用で、会話をしながら利用すると、さらに便利です。有料ツールではありますが、無料で体験できるので、このような打ち合わせを行うチームは、試しに利用してみるのも手ではないでしょうか。

出典:MURAL
以上のように、様々なツールを併用することで、理想の働き方をカスタマイズすることが可能となります。



4. テレワークの効果

テレワークを実施後、制度を利用した社員とその上司から以下の声が挙がりました。

社員:家とオフィスとサテライトオフィスの3箇所が仕事場だと考えると、業務の取り組み方の幅が広がる。 集中したい時は自宅の静かな環境、アイデア出しなど閃きが重要な業務は様々な刺激を受けられるサテライトオフィス、など捗る環境で仕事ができて良い。

社員:家から会社までが遠いので、在宅勤務(テレワーク)にすると、計3時間の余裕が生まれ、体力も温存できる。その分、育児や家事など家庭に参加できる時間が増えた。

社員:オフィスに出社する時より、姿が見えない分、結果で成果を示さなければという思いがあり、かえっていつもよりハードに取り組めることもある。それが気負いとなることもあるが、大体の場合は適度な緊張感となって良い影響を与えてくれるように思う。
上司:初めは管理問題などに不安を感じていたが、様々なツールを工夫して活用することで、そこのハードルはクリアすることができた。コミュニケーションの部分がどうしても、オフィスで接する時と同じようにはいかないので、そういった前提を共有し、意識してコミュニケーションを取っている。また、普段よりもオフィスの稼働率は低くなり、省スペースが実現する傍で、成果については、以前と同様もしくはそれ以上であると感じており、そういった意味で導入の恩恵を感じている。

人によってテレワークに対する思いは様々ですが、共通して言えることは、福利厚生やワークライフバランスから業務効率化まで、幅広い観点から効果を感じた社員が多かったようです。しかし、これらを解決に近づけた上で最も悩むのは、やはりコミュニケーションの問題です。オフィスと同様に、とはいかないので、管理する側とされる側双方の努力が必要不可欠です。この点に関して、弊社はまだまだ挑戦の段階ですので、引き続き取り組んでいきたいところです。解決すべき問題は多く思えるテレワークですが、うまく活用できれば、社員にも会社にも、引いては社会全体にも大きなメリットがあると感じています。より効果の高いテレワークを実現するために、さらなる改善に取り組みたいと思います。ご拝読いただきありがとうございました。