コムズコラム

コムズコラム

2024.03.13

WEBアプリケーション開発における新規画面を作成する時の注意点


新規画面と既存画面の開発難易度の違い

WEBアプリケーションの開発を行っていると、既存機能の開発だけでなく時に新規画面を開発する機会があります。
最初に述べさせてもらうと、新規画面は既存機能の開発より難易度が高くなります。
既存機能の場合すでに土台が出来上がっており、動作する状態となっているため、修正や機能追加する上で0から考える必要はありません。既存のコードを読み解き必要箇所に機能を肉付けや、機能を修正するだけですので、新規で画面を開発するより難易度は低いと考えています。もちろん既存機能に追加する機能により開発の難易度は変化しますが、開発において基本的に新規画面の開発の方が難易度は高めと考えています。

新規画面開発難易度の差

・開発難易度が低いパターン

既存画面に似たような新規画面を作成し、そこに既存機能と似たような機能を追加する場合は開発難易度はそれほど高くありません。理由として確かに新規画面作成ではありますが、既存の画面を複製し、その画面に対して既存機能を複製した後、要望に沿った機能するように修正をします。機能複製からの開発のため0から考えて開発する必要はありません。

・開発難易度が高いパターン

既存画面と全く違う画面を作成し、そこに新規機能を追加する場合は開発難易度は高くなります。このパターンは既存画面の複製による機能追加の方法は使えず、0から考えて開発する必要があります。また新規機能のため、こちらも0から考えて開発する必要があります。そうすると開発工数も伸びますし、テストケースも多くなります。何より難しいのは新規画面だからと言って自分の好きなように開発するのではなく、既存画面の開発ルールに則り、処理の流れを合わせて作る必要があります。また各自処理について既存の共通部品が使用できるのであれば新規で作らず、共通部品を使用するようにしなければなりません。

コード構成の注意点

新規画面の開発では、どのような構成でコードを記述するか考える必要があります。
要検定義でどのような機能を実装するかは明確になっていることはもちろんですが、だからと言って各必要機能を適当に並べてコードを記述する訳にはいきません。
ですので開発に入ったからと言っていきなりコードを上から書いて行くぞとはならず、まずどのような構成でコードを記述すべきか全体的イメージを把握する必要があります。
例えば、カレンダーに予定を表示するような新規画面を作成する際は、まず最初に必要な情報として日付に関わる機能が必要となります。次に日付機能を使用して、カレンダーを表示する機能、カレンダーに各ユーザーの予定を表示する機能のように大きくわけて三つの機能が必要となります。そのため、この構成順番がバラバラに記述してしまうとコードの構成バランスもよくないですが、何より保守が大変となります。新規画面を開発する際も既存画面同様に他の人が見ても見やすい構成にするべきです。

テスト時の注意点

新規画面の開発後のテストは既存画面のテスト項目よりテスト項目が多くなることがあります。 特に気をつけなければならないのは既存画面から新規画面に遷移する場合のテストです。同様に新規画面から既存画面に遷移する場合のテストも注意する必要があります。既存画面から新規画面に遷移した時の情報の保持ができているか、セッション情報の保持ができているか、画面遷移時の認証機能があった場合の認証処理ができているか、遷移した時に画面崩れがないかと既存画面のテストに比べ結合テストのボリュームも増加する傾向にあります。そのため、新規画面のテスト項目では結合テスト項目に漏れがないか十分に気をつける必要があります。

新規画面の開発について

新規画面の開発の注意点をいくつか紹介しましたが、確かに既存画面より開発の難易度は上がりますが、注意するべき点を抑えておけば既存画面と同様にスムーズに開発はできると考えています。もちろんどのような新規画面を開発するかにより難易度は変わります。
今後開発において新規画面の開発を依頼された場合は、焦らずに開発する上での注意点を洗い出し開発を行うことで、リスクを減らすことができます。
新規画面は既存画面を参考にして開発することで既存画面と構成のズレを減らすことができますので、焦ってすぐに開発に移らずに、まずは情報を収集することをおすすめします。